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知っておきたい税金のこと

マンションを売却して利益が出た場合には、当然、税金がかかります。せっかくマンションが売れたとしても、税金で利益を減らされてしまっては困りものです。実際、マンションは高額ですので、税金の負担を心配される方も多いようです。

しかしマンション売却で発生する税金には、軽減措置がとられています。軽減措置は、売却金額と所有期間によってそれぞれ異なります。税金は、次の5つのような特例が用意されています。

  1. (1)3,000万円特別控除
  2. (2)買換え特例
  3. (3)居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の特例(軽減税率の特例)
  4. (4)優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例
  5. (5)その他の特例

これらの控除・特例は、平成19年4月1日現在の租税特別措置法によるものです。控除・特例は、毎年のように法改正がなされています。現在の年で法律が適用されているか、しっかりと確認しておきましょう。

1. 3,000万円特別控除

3,000万円特別控除とは、マンション(居住用財産)を譲渡した際の利益から、税金を控除してもらえるという特例です。譲渡とは、売却のことです。

つまり、譲渡益から3,000万円を差引いた金額がもらえます。利益が3,000万円以下だった場合には、一切、税金を支払わなくてよいということになります。ただし、この特例を受けるためには、マンションを3年以内に売る必要があります。

「3年以内」の定義は、そのマンションに住まなくなってから3年目の年末までを含んでいます。例えば、2007年1月から住んでいない場合、2010年12月31日までに売却すれば適用範囲内ということです。これは、税務上、定められたものです。

そのほか、家屋を取り壊す場合、取り壊した日から1年以内に譲渡契約を結んでいること、契約までに土地を貸付けて使用しないこと、などの制約があります。

3,000万円特別控除は、マンションの所有期間によっても税率が変わってきます。これは3,000万円を控除した後に、まだ譲渡益が残っている場合の税率です。

所有5年以内に売れば短期譲渡、5年以上では長期譲渡とみなされます。短期譲渡は、控除後の譲渡益に対して、所得税30%+住民税9%=計39%の税金がかかります。長期譲渡は、所得税15%+住民税5%=計20%の税金がかかります。ですので、節税を考えると、売るタイミングがとても重要になってきます。

所有期間10年を超えるときは、買換え特例や軽減税率の特例が適用されます。

2. 買換え特例

買換え特例とは、売却で得た利益(譲渡所得)が3,000万円以上であった場合に適用される特例です。そのため、3,000万円以下の利益の場合は当てはまりません。

買換え特例は、売却の利益を次のマンション購入にあてると利益が出なくなってしまう、そんな方のための非課税制度です。購入したマンションの金額が売却時の金額より高ければ税金はかかりません。反対に、購入マンションの価格を上回る利益が出た場合は、その上回った分に対して税金がかかるという仕組みです。

ただし、買換え特例では、将来買い換えたマンションをさらに売却した場合、以前の分をさかのぼって課税されてしまいます。買換え特例は、課税の繰りのべに過ぎないということです。やみくもに買換え特例を受ければ、税金を免れて利益が増えるというものではありませんので、注意しておきましょう。

注意点として、買い換え特例も3,000万円特別控除も、マンションを新規購入する際に住宅取得促進税制(住宅ローン控除)が使えなくなります。併用はできません。したがって、ローンの控除を優先するか、それとも税金の控除を考慮するか、どちらか1つを選ぶことになります。いずれにせよ、事前に、お得なほうを利用できるようにしたいものです。これについては、税理士や税務所で相談に乗ってくれるので、よく検討してみましょう。

3. 居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の特例(軽減税率の特例)

所有期間が10年以上の居住用財産(※1) をお持ちの方は、軽減税率の特例を受けることができます。しかし、先ほどの買換えの特例をすでに受けた方には、軽減税率の特例は適用されませんので注意してください。

こちらの税率については、譲渡益が6,000万円以下の場合は、所得税10%+住民税4%の計14%、譲渡益が6,000万円以上の場合は、所得税15%+住民税5%の計20%が税金としてかかってきます。軽減税率の特例も、住まなくなってから3年が経過する年の12月31日までに譲渡することが条件となっています。

3,000万円特別控除や買換え特例でも同じですが、売買を交わす相手が配偶者、直系血族、生計を共にする親族、内縁関係者であった場合は、適用されません。

買換えの特例をすでに受けていたり、前年度や前々年度に3,000万円の特別控除(3年に1回受けられる)を受けていた場合も、やはり対象になりません。

※1:居住用財産
居住用財産とは、マンションのことを指します。法律的には、所有者が住んでいる建物または、建物と土地であること。あるいは、所有者の扶養親族が住んでいること等が条件になります。

4. 優良住宅地等のための譲渡の特例

優良住宅地等のための譲渡の特例もあります。こちらは土地(建物は含まない)の所有期間が5年を超すものを譲渡した場合に適用されます。

最大のメリットは、自宅マンションなどの住居用財産の譲渡である必要がないということです。つまり、国や地方公共団体が取得している土地や収用によるもの、都市再生機構で建設した住宅地であっても、適用されるということです。

収用とは、公共事業に必要な土地などの所有権を取得する行為のことを言います。

また要件があり、収用交換で5,000万円の控除を受けたのち、重複して、優良住宅地等のための譲渡の特例を受けることはできません。もちろん、居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の特例を受けている方も適用外となります。

この特例は、譲渡の相手やその土地の取得目的、事業内容などによっても要件があります。ですから、その土地が特例に該当するか、専門の税務所や税理士へ聞いてみることをおすすめします。

税率については、長期譲渡所得の2,000万円以下の部分に対する税率が14%(所得税10%と住民税4%)。2,000万円超の部分に対する税率が20%(所得税15%と住民税5%)となっています。これは、昭和62年10月1日から平成20年12月31日までに譲渡した場合に適用されます。

5. その他の控除

マンションを買い換えて売却損が出てしまった場合は、どうなるのでしょうか。その場合にも特例があります。

マンションを買い換える場合は「居住用財産の買換え等の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」。買い換えない場合は「特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」を受けられます。

居住用財産の買換え等の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例とは、損失分を黒字の所得と相殺できる制度です。つまり、譲渡で発生した損失を、その年の翌年以降3年間、繰越して他の所得から控除できるというものです。

要件としては、譲渡する年の1月1日時点の所有期間が5年を超える居住用財産(建物・土地)であること。控除を受ける年の合計所得金額が3,000万円以下であること、などが挙げられます。

この控除は、これまで平成18年12月31日までに譲渡した場合にのみ適用でしたが、期間が延長されて、平成21年12月31日までに居住用財産を譲渡すること(※2) に変更となりました。

特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例とは、金銭的に、次のマンションを購入できない方にとってメリットのある特例です。つまり、買換えをしなくてもよいことが盛り込まれています。

買換えをしなくてもよい条件とは、どのような条件でしょうか。これは、所有期間が5年超の居住用財産(建物・土地)で、なおかつ、住宅ローン残高があることが前提です。住宅ローン残債から譲渡価額を差し引いた金額を上限として、損失額を、その年の翌年以降3年間、繰越して所得から控除できます。

以下の内容が前提条件となります。

  • ・マンション購入時の価格よりも売却価格の方が安い。
  • ・マンションの住宅ローンが返済期間10年以上に設定されており、そのローン残高が売却価格よりも高い。
  • ・合計の所得金額が3,000万円以下で、所有期間5年を超えているマンションを所有している。

この特例は「住宅ローンの残高-譲渡価額」という計算式で、控除される対象額が出されます。ほとんどのケースは、こちらの計算方法です。

ただし、取得費(※3) から「譲渡価額+譲渡費用」を差し引いた金額のほうが安い場合には、そちらの金額から控除されます。住宅ローン残高が利息によって大きくなったり、住宅ローンが購入価格のほぼ全額に値するほど残っていたりするときに、この算出方法が使われます。

法改正によって、平成21年12月31日までに居住用財産を譲渡する場合に適用されます。
また、所有期間が5年以内である場合には、いずれの控除・特例も適用されませんので、気をつけましょう。

※2:
これらの制度は、2007年度4月1日現在の「租税特別措置法」に基きます。
※3:取得費
取得費とは、売却したマンションを取得するためにかかった費用です。おもに、購入代金や工事代金、税金や設備のリフォーム費用もこれに含まれます。金額が算出できない時には、売却価格の5%の金額を指します。
取得費の記録や請求書、領収書を保管しておけば、節税するときに便利でしょう。

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